TabbyPrintは、同じトラ猫が存在しないように、唯一無二の印刷物を製造する技術です。

TabbyPrint

TabbyPrintとは
  • Tabby Printは「世界に1つしかない個体識別紋」をインクジェットプリンターで印刷する技術です。
  • インクジェットで判読可能な文字・デザインを印刷すると同時に、インク液滴の着弾位置にミクロなランダム性を持たせ、唯一無二の印刷物の製造を可能にします。
  • Tabby Printの印刷物を十分な解像度で撮影し、ブロックチェーンとリンクさせることで、Tabby Printを施された製品が唯一無二の製品として個体識別可能になります。
  • ブロックチェーンの登録情報と製品の流通情報を紐づけることにより、製品の調達・流通・販売等のトレーサビリティを確保し、CO2排出量計算の利便性向上や2次流通の進化に貢献します。

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TabbyPrint名前の由来

デジタル通貨に主に使われていたブロックチェーン技術が、それ以外のビジネスに応用できると多くの人が気づくきっかけになるブームが2017年に発生します。イーサリアムを活用したCryptoKitties(クリプトキティーズ)というゲームのトランザクションが、イーサリアムのすべてのトランザクションの12%を占めるほど使われ、ネットワークの処理が遅くなってしまうほどでした。
NFTの可能性を多くの人に教えてくれた「子猫」たちへのオマージュとして、「トラ猫(TabbyCat)の模様を印刷しようとしても一匹も同じ模様の猫が印刷できない印刷技術」という意味で「TabbyPrint」と本技術を命名しました。

https://finance.yahoo.com/news/ethereum-blockchain-used-verify-sports-memorabilia-203627172.html?guccounter=1

TabbyPrintが必要とされている背景

近年、脱炭素化社会の実現に向けて各社が達成目標を発表する中で、さまざまな原料や部品の生産過程から自社製品の流通・販売まで、サプライチェーン全体のCO2排出量をトレースして算出する活動が始まっています。更に、製品が市場に流通した後も、長く使用し、資源を再生・再利用していく循環型社会へ変わろうとしています。そのような変革をしていく中で、ブロックチェーン技術が改ざん性の困難さや透明性の観点で、トレーサビリティシステムとの親和性が高く、サプライチェーン全体のさまざまな履歴管理データをトレースするシステムとして注目されています。

課題を抱えるユーザーへの技術貢献

  • NFT証明カード添付や証明シール貼付した製品の履歴管理に比べ、TabbyPrintは個体識別紋を製品に直接印刷することで、製品と分離不可能なトレーサビリティ機能を付与できます。
  • TabbyPrintは製品に直接印刷するので、トレーサビリティを確保するためのシールを貼る費用が不要。加えて、シールを貼る製品表面のスペースも不要になります。
  • 唯一無二の個体識別紋を直接製品に付与するTabbyPrintは、ブロックチェーン技術の活用方法の議論に見られる、2次流通時の利益分配や使用履歴管理にも貢献できると考えています。

     

TabbyPrintの一例
TabbyPrintの一例
 

検証中の印刷物として、5枚の「猫」の画像を載せています。詳細を確認してみると着弾位置のズレが確認できると思います。



TabbyPrintの一例TabbyPrintの一例TabbyPrintの一例TabbyPrintの一例TabbyPrintの一例
TabbyPrint 印字サンプルの事例

プラスチック基材上にマーキングインクを使用し、Tabby Print技術で印字したサンプルの写真を示します。
肉眼ではすべて同じ様に見える図形(左側写真)も、顕微鏡撮影観察(右側拡大写真)では着弾したインク位置のばらつきが認識でき、個体識別紋として利用できます。

TabbyPrint 印字サンプルの事例Tabby_press_800

 

シリコンチップの表面にマーキングインクでTabby Printを使用して製品型番を印刷した事例。

同じ製品型番に見えるアルファベットも十分な解像度の顕微鏡で撮影すれば、異なるデバイスとして認識可能になります。半導体デバイスの歩留まり管理や流通管理、真贋判定等への応用を考えています。

シリコンチップの表面にマーキングインクでTabby Printを使用して製品型番を印刷した事例。

 

TabbyPrintサンプルの説明

 

表面
  • TabbyPrintの説明
  • 本ページへのリンク先(QRコード)
  • 弊社ロゴ
裏面
  • 21×6個の車輪状のTabbyPrint
  • TabbyPrintの調整を施しており、拡大観察して頂ければ、模様が全てが同じではないことをご確認いただけます。
サンプル申込み
  • お問い合わせフォームのお問い合わせ内容欄に「サンプル希望」と「送付先住所」 お書き添えください。(国内限定)
今後の展望

エレファンテックではTabbyPrintの技術をさらに展開していきたいと考えます。

  • 半導体製品の流動歩留まり管理・流通管理・真贋判定
  • デジタルアート・デジタルコンテンツ等のIPを印刷した作品のIP・版権管理、市場流通履歴管理
  • ファッションや自動車、スマートフォン等の環境負荷低減が社会から強く求められる製品の原材料情報をトレースする固有ID管理

TabbyPrint技術で印刷されたさまざまな製品のトレーサビィティを確保することにより、GX(グリーントランスフォーメーション)の推進に貢献し、持続可能な社会の実現に取り組んでいきます。
印刷技術以外の、台帳管理システムや撮影部、印刷装置等においては、協業先を募集しております。
すでに協業開始しているプロジェクトについては、順次発表いたします。

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